
もっと個人クリエイターが生きやすい環境を作りたい
noteではもはやおっぴろげでもいいかなと思ってるので、言える範囲でなんでも書いてしまいます。出し惜しまずに。
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個人クリエイターがもっと恵まれた環境で活躍できるようにしたい。
僕は自分自身でグッズのデザインをして、自分のグッズを販売しています。その傍らで、会社ではイベントグッズ製作(請負)などに携わりながら、大阪梅田にあるセレクトショップで雑貨の仕入れなどマーチャンダイジングを担当しています。
つまり、デザインから製作から流通まで全てを見ています。
...とは言ってもまだ始めたばかりの分野もあるので、全てを完全に把握してるわけではないのですが、商品のコスト/販売価格/卸値/掛け率など一般的な条件を把握した上で、いろんなクリエイターからも情報収集をしています。
で、前にもnoteで書いたんですが
今は個人クリエイター自体がしっかりブランドを持っていて、小売店もそのクリエイターの認知度(フォロワー数)任せで取り扱いしてる流れになっていて。
オンラインで商品が手軽に買えるようになり、小売店自体に売る力ってなくなってきてるところも多いと思うんです。
で、逆に力があるところっていうのは、作家やモノを一緒に育ててくれます。中川政七商店さんとか。このnoteさんもそうです。
インフルエンサーマーケティングが主流になってきてから人気ある人の商品を作って、旬が終わればさようなら〜みたいな雑な消費が多くて。メディアでも多いです。やめてほしい...。
どうしてそんなのが成り立ってるかというと、何も知らないクリエイターが多いから。僕もそうだったんですけど、SNSで誰でも活躍できるような時代がきて、素人とプロの線引きも曖昧になってきて、初めは趣味で描いていた絵を評価してもらえるようになり、フォロワーが増え、訳も分かってないところに仕事の依頼がやってるんです。で、足元を見られることが多い。気がします。
なので、仕事として始めるときには絶対に色々調べたり、いろんな人に話を聞いておかないとすっごい上手く使われてポイされます。
で、何が言いたいかと言うと、個人クリエイターがもっと恵まれた環境で活躍できるようにしたい(2回目)。
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小売店との取引掛け率はちゃんと考えた方がいい
もともとネットショップ開設して、製作から仕入れ・発送作業までを一人でやってた人も多いと思うんです。すっごい大変ですよね。
それでもそうやって地道にやっていくしかなくて、必死に頑張ってやっていくうちにファンが増え、突然とあるお店から依頼が来る(または自ら提案する)。で、自分の商品がお店に置いてもらえるようになる!嬉しい!
ってなると思うんですけど、よくよく条件聞いてみると取引条件(掛け率)が販売価格(上代)の お店 50:自分 50 。いわゆる、売り上げの半分を手数料としてお支払いする。それってコスト/制作時間/送料の全部込みで計算してマイナスになってないですか?
これは実際友達のハンドメイドアクセサリー作家の話なんですけど。それでも置いてもらいたいお店ならいいし、お店が宣伝してくれて認知度が高まるようであれば宣伝費として前向きに捉えたらいいと思うんですけど。ただただお店に置いてもらえるだけで、さっき書いた『宣伝はクリエイター任せのお店』だったら。それはもはや美味しいとこ取られてるだけになり兼ねないです。
ライターさんの場合、安いギャラで記事書いてSNSで自分が発信しないとアクセスない...みたいな時ないですか?それに近いです。
単純に置いてもらえて嬉しい!だけじゃなくて、置いてもらえることでどれぐらい宣伝効果があるのか/ファン以外からの購買に繋がるかなども計算した方がいいかと思います。
なので良心的な掛け率でやってくれたり、一生懸命応援/宣伝してくれるお店に出会うことがすごく大事だと思います。
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負のスパイラルから抜け出すには団結力、大事
個人クリエイターがもっと恵まれた環境で活躍できるようにしたい(3回目)。
実際、仕事でグッズ制作に携わるようになり、工場なども直接やりとりさせてもらって、仕組みもわかってきました。個人でサイトなど調べてると
・生産ロット(生産数)が多くて在庫を抱えるのがツライ
・先払いできる資金がない
・入稿作業がめんどくさい
などなど色々個人クリエイターにとっては、不都合だらけやと思うんです。僕も個人でイラスト描いたりしてる最中、ゆっくり業者のこと調べたりする時間がすごく惜しいんですよね。わかります。
でも、例えば生産ロットに関して、ロットが莫大な数になるマスキングテープ。
僕自身、文房具大好き/マステ大好き人間なので、ずっと作りたいと思ってたんですけど、コストを考えると1000個単位とかで作らないと利益がない。だから諦める...。みたいな感じだったんですけど、実はこれ、200個しか作ってないんです。で、販売価格は380円(原価はさすがに控えます)。
どういうことかというと、1デザイン200個を10種類=2,000個発注しました。残り9種類は別の人たちとです。つまり、全部で2,000個頼むことで単価が安くなるんです。個人クリエイターが10人集まれば1人1種類(200個)で実現するということなんです。
こうすることで、コストを下げることができ、販売価格も一般的な価格になります。
個人で作るとコストが高くなる
↓
その分販売価格が上がる
↓
そうすると高くて買ってもらえない
↓
在庫を抱える
という負のスーパースパイラル。これを回避するためには個人クリエイター同士の繋がりであったり、情報交換はすごく大事になってくると思います。
※企業同士だから実現できる金額というのもあります
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考えてること
僕は今回のマスキングテープと一緒にキーホルダーを作って、自分のECサイトで販売しました。ポストカードをつけてセットで送料込み1,000円です。
本当はもっと安くしたかったんです。僕個人的な考えとしては、グッズはできるだけ安く、愛用してもらえるのが一番いいと思ってます。それがクリエイターにとって一番幸せ。だから、ほんとは500円にしたかったけど、さすがに厳しかったです...。
ファンの人たちには適正な対価を販売し、大満足してもらえるのが良くて、稼ぐならお金持ってる企業からいただけばいいと思っています。稼ぐためにグッズの価格を適正以上にあげる必要はないかなと(価値として上げるのは良いと思います)。
コストをできるだけ低く、ちゃんと売れるようにするために
何がしたいかと言うと、個人クリエイターを集めて、みんなでせーので製作して、みんなでECサイトを持って、自分たちで発送しちゃえばいいんじゃないかと言うこと。
もちろん自分たちで製作してってなると資金もいるし、在庫を抱えるリスクもあると思うんですけど、個人でECショップやるぐらいなら、誰かと組んでやれば運営も半分になるし、製作コストも下がるかもしれないし、ECショップへの流入も人数分になるんじゃないかと...。
誰でもいいってわけじゃないし、コンセプトとかちゃんと考えた方がいいと思うんですけど。
僕が今回の先ほど書いたセット、ECサイトで発売して告知して1時間ほどでマスキングテープ150/キーホルダー100個注文いただきました。今までにもこんなたくさん注文いただいたことなかったんです。
買ってくださった方からの意見として多かったのが『送料込みで安すぎる』でした。だから、買ってみよ〜ぐらいの気持ちでも注文してもらえたと思っています。正直、利益はほとんどないですけど、それでもそれだけ使ってくれる人がいるならそれが一番ですし、小売店に卸す方が利益はもっとないです(むしろ販売価格をあげないと割りに合わない)。
それなら、自分のECサイトの中に他のクリエイターのグッズとか取り扱えば、もしかしたら4,5人は一緒に購入してくれるのかなと思いました。
まぁ、それが一般的な普通のお店なんですけど、自分たちでデザイン/製造/販売/発送をすればより現実的な価格での販売〜もっと宣伝力も付き、たくさんの方に購入してもらえるのかな...と。
そういうのをクリエイター発信でやっていけたら、個人クリエイターがもっと恵まれた環境で活躍できるようになるのではと思ったので、試しにやってみたいな...と。
現実的なことを言うと、ECサイトのシステム構築とか、発送作業の時間とかも含めて、しっかり考えると委託する方が安いのかもしれないですけど、宣伝効果とか購入してくださる方への届き方で考えるとまだまだ個人クリエイターが活躍するためには、工夫次第で改善できることはいっぱいあるんじゃないかと思っています。
あとは、モノづくりしてる人とかも繋がれたら(SNS苦手な方も多いので)、産業的なところからも盛り上げれるのではないかと...。もっと深く考えたいと思います。
04/25 16:25 追記
Facebookでグループを作りました!
すでに情報交換から共同制作も進んでいます。
マスキングテープを10人で制作しました!
気になる方はこちらからご参加ください↓
https://www.facebook.com/groups/1593061797479425/
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いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。
記事を読んで、共感してくださりサポートをしてくださる方が多いので(活動資金に使わせていただきますので)すごく嬉しいですが、それよりもたくさんの方に読んで役立てていただきたいのでSNSでシェアしていただける方が嬉しいです!
わがまますみません。よろしくお願いいたします!
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